木村あさぎ/デジタル/カラー/30分/2016
私の女友達の二人のドキュメンタリー映像を撮り続けた映像から紡ぎ出した物語。SM嬢として働く女と痛みを感じない女の交わりを描いた。(K.A.)
サディステイックな女王様に変身する一人暮らしの女性。彼女は「魚は痛みを感じないらしい」とつぶやき、日々指定されたホテルに出向いては人に痛みを与える仕事に従事している。人格を演じきった自分と他者への自問のなかで挿入される妄想場面は印象深く、ドキュドラマの形式を経て制作された本編ではそれが妙な現実味を帯びて浮き上がる。
沖縄県出身。東京在住。イメージフォーラム映像研究所卒業。『鱗のない魚』(16) 『蹄』(17)