PROGRAM

《A》東アジア・エクスペリメンタル・コンペティション1

5作品77分

【東京】シアター・イメージフォーラム:10/12(SAT) 1:00pm、10/16(WED) 3:30pm
【名古屋】愛知芸術文化センター:11/2(SAT) 11:30am
【京都】出町座:11/8(THU) 7:05pm

香港

Tへの手紙:核の中で私たちは繋がっている

ジャン・ズム / デジタル / 21分 / 2023年

ビデオレターの体裁をとりながら、中国における核実験及びその視覚イメージを検証する、資料映像を駆使した映像エッセイである。中国は1964年10月16日、新疆のロプノールで最初の核実験を行ったが、それを伝える映像には幾つもの“不純”が内包されていた。歓喜する兵士たち。だが、その映像には“裏”があったのだ–––。

ジャン・ズム
映像文化、エコシネマ、エコフェミニズム芸術を研究する環境人文学研究者、香港教育大学文理学部助教授。また、The DOC NOMADS Erasmus Mundus Joint Master(EMJMD)ドキュメンタリー部門(2012-2014)、Berlinale Talents(2016)卒業生。

台湾+アメリカ

家の記号論

チェン・ションイー+リン・イーピン / デジタル / 8分 / 2023年

山積みとなった家屋の解体ゴミ置き場。その前にポツンと置かれた机と椅子。食事を用意するのは人間ではなく工事用のショベルカーである。我々の住居=生活を作り出す重機が、料理、洗濯など人の仕事を演じることで、その本来の役割から解き放たれていく–––。マーサ・ロスラー「キッチンの記号論」(1975)を想起させる作品。

チェン・ションイー
台北を拠点に活動する映像作家、アーティスト。実験映画、ドキュメンタリー、動画を駆使し、主観性が関与し構築される、見ることと見られることの境界空間を探求する。国境の風景、身体化された知識、測定と分類の概念に基づき、見る身体と政治的主体の交差を検証している。

リン・イーピン
彫刻、ビデオ、パフォーマンス、身体表現を通して活動するアーティスト。物理的な位置とアイデンティティの多義性という両方の観点から、位置性の概念を作品に利用する。リンの多様な活動は、自身のパフォーマンス、その断片化された性質、社会的・建築的環境における位置の関係を考察している。

香港

私があなただったら

フローレンス・ラム+チャン・ジーウン / デジタル / 30分 / 2024年 《優秀賞》

恋人同士であるパフォーマンス・アーティストのフローレンス・ラムと映像作家のチャン・ジーウン(『乱世備忘 僕らの雨傘運動』『Blue Island 憂鬱の島』)が、それぞれのトラウマとなっている経験を演じあう。女性のジェンダーと身体にまつわる痛みの記憶と、香港の運動の苦しみの記憶。決定的に異なる二つの存在は、歩み寄りお互いの立場を理解しあうことができるのか。“その後の香港”の閉塞感が、観るものに重くのしかかるパーソナル・フィルム。

フローレンス・ラム
香港を拠点に活動するパフォーマンス・アーティスト、キュレーター。アイスランド芸術アカデミーで修士号、セントラル・セント・マーチンズで学士号を取得。M+(2023年香港)、ZABIHフェスティバル(2019年ウクライナ)など国際的にパフォーマンスを行い、2018年にはマリーナ・アブラモヴィッチの回顧展で再演、2021年には香港を拠点とするライブアートプラットフォームPer.Platformを共同設立した。

チャン・ジーウン
香港を拠点に活動する映画監督。個人的な記憶やアイデンティティを探求し、ドキュメンタリーとフィクションの境界線に挑む。ロッテルダム、ロンドン、釜山の国際映画祭に出品。山形国際ドキュメンタリー映画祭で小川紳介賞、HotDocs 国際ドキュメンタリー映画祭で最優秀ドキュメンタリー賞を受賞。

韓国 / 日本

DESK BUGS

キム・ハケン / デジタル / 3分 / 2024年 《SHIBUYA SKY賞》

紫でふわふわの「デスクバグス」を中心に、赤い机、黄色い犬、ガイコツ、モジュラーシンセのケーブル……、あらゆるものが作者自身による音楽に合わせて縦横無尽に踊る! 映画フィルムに直接描いたような、あえて小さな絵を素材にしたことでダイナミックな描線と色の動きが生まれた。アニメーションの楽しさに満ちた1本。

キム・ハケン
アニメーション作家。東京工芸大学芸術学部アニメーション学科助教。
『MAZE KING』(2013)、『Jungle Taxi』(2016)、『RED TABLE』(2021)、『WHITE PHONE CALL』(2023)、『DESK BUGS』(2024)

日本

誰もおらん家

北川 未来 / デジタル / 15分 / 2024年 《優秀賞》

今は誰も住むことのなくなった、祖母が暮らしていた家。縁側や居間に窓から差し込む太陽の光の温かみや、時折聞こえる祖母が好きだった電車の音が郷愁を誘う。やがて日が暮れると「可愛がっていた猫のじろちゃん」が現れ、家の中を闊歩する。コマ撮りや合成を駆使し、静謐な空間に命の痕跡を宿していく、祖母を偲ぶ心情に溢れた作品。

北川 未来
石川県出身。東京学芸大学 表現コミュニケーション専攻卒業。大学2年時に休学し単身で渡米、UCLA Extension で映画製作を学ぶ。2020年、タレンツ・トーキョーで初長編企画となる『KANAKO』が Special Mention を受賞する。



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