【東京】シアター・イメージフォーラム:9/19(MON) 16:00、9/21(WED) 13:30
【京都】京都みなみ会館:10/9(SUN) 18:30
【名古屋】愛知芸術文化センター:11/26(SAT) 15:45
4作品94分
かつて滅んだ人類が残したゴミ捨て場のような空間を舞台とした立体アニメーション。巨大な書庫がそびえる空間、ロケットのような残骸が並ぶ空間など幾つかの空間を、時に人型、時に異なる形に脱皮(モルティング)しながらある存在が前進する。その最終的な姿とは? NHK『ロボットパルタ』の作者として知られる保田克史の意欲作。
保田克史
1964年生まれ。学生時代からアニメーションの自主制作をはじめる。02年(有)ボーダーズ設立。『パルサー』(自主制作)が多くの映画祭や、TV番組で話題となり、その後制作した『快動力REAL』では、文化庁メディア芸術祭/優秀賞をはじめ、国内外での映画祭で高い評価を受ける。一般に1994年からスタートした「ロボットパルタ」(NHKプチプチアニメ)の作者として知られているが、CM、ミュージッククリップ等、人形アニメーションの企画、演出、アニメーターとして活動。
モンタナ州とアメリカ先住民に関する歴史を、同州を舞台にカルト教団と戦うという内容のビデオゲームの画面の引用を使って語る異色のドキュメンタリー。ゲームにおける暴力や文化盗用などについての議論を意識しつつ、アメリカ建国に至る過程での暴力、人種問題、植民地主義など……、様々な問題について示唆していく。
エドウィン・ロー・ユンティン
映像、画像、展示、音、ビデオゲームを用いるアーティスト及び研究者。2008年からローの作品はパレ・ドゥ・トーキョー、トーキョーアーツアンドスペース、ループバルセロナ、FCDEP、ペサロ映画祭等の国内外の展覧会や映画祭で幅広く紹介されている。
「間」と「気持ちいい動き」をテーマとする和田淳の最新作。2022年ベルリン国際映画祭短編部門で特別表彰を受けた。男の子たちが笛や太鼓に合わせて踊りの練習に励んでいる。指導する先生はホイッスルを咥え、子供たちの動きを直している。そこにランドセルを背負った女の子が自分も仲間に入りたいとばかりに走ってきた。
和田淳
1980年兵庫県生。大阪教育大学、イメージフォーラム映像研究所、東京藝術大学大学院で映像を学ぶ。2002年頃から独学でアニメーションを制作しはじめ、「間」と「気持ちいい動き」を大きなテーマに制作を続けている。『わからないブタ』(10)がザグレブ、アヌシー、広島、オタワの四大国際アニメーション映画祭にノミネートし、ファントーシュ国際アニメーション映画祭でBest film、文化庁メディア芸術祭で優秀賞等国内外の映画祭で受賞。『春のしくみ』(10)がベネチア映画祭オリゾンティ部門で上映され、『グレートラビット』(12)がベルリン国際映画祭短編部門で銀熊賞を受賞する。
かつて植民地支配下で望まぬ妊娠をさせられた黒人奴隷女性たちが堕胎薬として用いていたという薬草、“Flos Pavonis”。2021年、人工中絶禁止法が施行されたばかりのポーランドと、コロナ禍で行動制限が続く日本。両国で暮らす二人の女性の往復メールで紡がれる、抑圧された自分たちの身体をめぐる物語。新進作家・百瀬文による意欲作。
百瀬文
1988年東京生まれ。代表作に『聞こえない木下さんに聞いたいくつかのこと』(13)、『Jokanaan』(19)など。近年は、イム・フンスンと共同制作した『交換日記』(18)が第20回全州国際映画祭に正式招待されるなど、国内外で活動を行う