4作品68分
【東京】シアター・イメージフォーラム:9/27(SAT)6:30pm、10/2(THU)4:00pm
【京都】出町座:11/9(SUN)7:35pm
【名古屋】ナゴヤキネマ・ノイ:11/24(MON)1:10pm
2022年7月1日。香港のとある日常的な街角。しかし徐々に風のうねりが強くなっていき、ラジオの音声が台風の襲来を告げる。その日は香港がイギリスから中国へ返還されて25年の記念日なのだった。式典の断幕が風に波うち、出席者たちは雨に打たれる。2022年に中国南部を襲い、12名の死者を出した台風上陸の日、そして香港の新たな歴史的な日の記録。

MT
ドキュメンタリーは記憶を保存しうると信じる香港の映像作家。映像による記録を通じて、香港に消えない脚注を残し続ける。
“私”の頭の中には石が詰まっている。そして、夜の訪れとともに現れる怠け者の猫と、昼間にやってくる活力に満ちた犬が住み着いていた。猫と犬は相反するが同時にも存在して、一番の問題は猫だった–––。作者自身が患う躁うつ病の相反する症状に悩まされる生活を、アニメーションで寓話的に表現。カラフルな色彩でポップに活写する!

リ・ゼンカイ
1998年4月18日、福建省生まれ。福州大学廈門工芸美術学院デジタルメディアアート専攻を卒業。東京造形大学大学院デザイン専攻修了。インディペンデントのアニメーション作家。
日本語学校に通う作者は、利き手の右手を怪我して、左手で日本語の書き取り練習をしている。右手が書き慣れた韓国語に対し、左手はたどたどしく正しくない。日本語学校の友人たちと過ごす束の間の休日。焦燥と安心の狭間を激しく揺れ動く映像に、母国語で語る詩が重なり独自のリズムを生み出す。日記映画の新たなアプローチ。

ヨンハ・ジェームズ・ファン
1997年、韓国生まれ。現在イメージフォーラム映像研究所に在籍している。サンフランシスコ州立大学化学科を中退し、ソウルで詩作を始めた。彼の作品は、詩的感性を通して言語や境界、そして限界を探求している。共著《Diary of Aejeong (애정일기) 》(2024, SOSOSA出版)。『100 kiyakou and Three Stories』(2024)他を制作。
パンデミックを機に考古学博物館の学芸員として働き始めた海神の巫女。「科学的認知は、単に集合的な主観なのではないか」の問いを胸に、近代性と習俗を、同時にそれぞれ“分身”として生きることを選んだ主人公を描く。作品も真実/虚構が同時に存在するドキュ/フィクション構造だ。『三位一体』でIFF2021大賞を受賞したワン・モーウェンによる新作。

ワン・モーウェン
中国・北京を拠点に活動し、社会的現実や女性の状況、個人の記憶に着目する映像アーティスト。彼女の芸術的実践は、ドキュメンタリーと実験的な映像言語を組み合わせながら個人の主観的世界を反映するものであり、その作品は現実と非現実のあいだにおける可逆的な表現の探究に焦点を当てている。彼女の作品はこれまでに数々の国際映画祭・展覧会で上映され、2020年制作の『三位一体』はイメージフォーラム・フェスティバル2021で大賞を受賞した。
