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東アジア・エクスペリメンタル・コンペティション最終審査総評

東アジア・エクスペリメンタル・コンペティションの授賞式が、東京開催期間中の8月12日、スパイラルホールにおいて行なわれ、入賞5作品が下記の通り発表され、各賞が贈呈されました。

大賞/1点 賞金30万円、賞状
スローモーション、ストップモーション 栗原みえ/デジタル/153分/2018

寺山修司賞/1点 賞金10万円、賞状
ヒトコト劇場 桜井順×古川タク/デジタル/37分/2018

優秀賞/3点 賞金3万、賞状
Compliance Level 0 韓成南/デジタル/23分/2018
愛讃讃 池添俊/8ミリ/8分/2018
瘴気、植物、外銷画 ワン・ボー、パン・ルー/デジタル/28分/2017

※東京会場観客賞は『スローモーション、ストップモーション』が受賞しました。

審査総評

大賞
スローモーション、ストップモーション
1つ目、撮影するという行為を美化しないための努力。2つ目、困難な状況を見つめる視線が決して哀れみに偏ってしまわないために張り巡らされた警戒心そのものと、その警戒心によって繊細に選ばれた言葉。3つ目、自身を一番滑稽なピエロとして扱うことで、登場人物の日常が露出されるという危うい側面に、柔らかなベールをそっとかける優しさ。これまでの暮らしで監督自身が築き上げたであろう“聡明さを隠して見せる勘と知性”が以上の美しい3点を映画に刻んだ。あらゆる聡明な判断が“睦まじい”という大変稀な表現を産み出した瞬間だった。

寺山修司賞
ヒトコト劇場
リズミカルで、遊戯的な、噛みつくようなおかしみがある本作は、我々が通常避けるような政治批評で観る者に刺激を与える。喜びと苦痛をないまぜにしたサウンドトラックと、楽しいインターミッションは見逃せない。

優秀賞
Compliance Level 0
クールな美学と集中を要求する態度が、観る者に逃げ道を与えない。一人の非正規雇用者が、巨大な会社を代表する二人の正規雇用者と対峙する。我々すべてが巻き込まれている、不安定な雇用と偏見についての物語。

愛讃讃
親密、詩的で誠実に表現された物語が、魔法のように官能的に綴られている作品。

瘴気、植物、外銷画
植民地の歴史の批評的な提示である本作は、大衆映画と資料映像を巧みに使用し、香港という都市の複雑な物語を提示し、それが現代社会を構築する上でどう共鳴したかを指摘する。

イメージフォーラム・フェスティバル2018
東アジア・エクスペリメンタル・コンペティション最終審査員
シェリー・シルバー(映像作家/アメリカ)
シャイ・へレディア(映像作家、Experimentaディレクター/インド)
黒田育世(BATIK主宰、振付家・ダンサー/日本)

2018.09.04

Nプログラム:東京会場再上映について

機材トラブルのため8月5日の上映が中止となりましたNプログラム「かわなかのぶひろ特集『これまでの経緯』と『あれから、また、5年』」の再上映は、下記の通り行います。

作品:『これまでの経緯』 かわなかのぶひろ/レクチャー/約60分/2018(日本)
『あれから、また、五年』 かわなかのぶひろ/デジタル/25分/2018(日本)

日時:9月1日土曜日 15:00〜

会場:イメージフォーラム3F「寺山修司」(渋谷区渋谷2-10-2)

入場料:無料(先着順・満席の場合はご入場をお断りすることがあります)

お問合せ:03-5766-0116(イメージフォーラム・フェスティバル2018事務局)

2018.08.29

東アジア・エクスペリメンタル・コンペティション 結果速報!

2018年8月12日に「東アジア・エクスペリメンタル・コンペティション」の授賞式が開催され、受賞作が発表されました! 大賞受賞作は栗原みえ『スローモーション、ストップモーション』、寺山修司賞は桜井順×古川タク『ヒトコト劇場』、優秀賞はワン・ボー×パン・ルー『瘴気、植物、外銷画』、韓成南『Compliance Level 0』、池添俊『愛讃讃』です!

2018.08.12

イメージフォーラム・フェスティバル2018 ウェブサイト

イメージフォーラム・フェスティバル2018 ウェブサイトがオープンました。

2018.07.21