PROGRAM

《D》東アジア・エクスペリメンタル・コンペティション4

4作品85分

【東京】シアター・イメージフォーラム:9/20 (SUN) 11:00 , 9/22 (TUE) 13:30
【京都】出町座:10/20(TUE) 19:40
【名古屋】ナゴヤキネマ・ノイ:11/11(WED) 19:30
【広島】広島映像文化ライブラリー:11/28(SAT) 11:00
【福岡】福岡市総合図書館

韓国

韓国で一番おもしろいホームビデオ

キム・クッキ/digital/15min/2025

“ホーム”が、まともに存在しなかった生い立ちの作者。あえてホームビデオを撮ろうと決意し「唯一の家族」である祖母に会いに行く。イメージの不在を、購入した 2010 年代の中古デジタルカメラの粗い映像と生成 AI で埋めていく。SNS 投稿文化のフィルターにかけ、極めてパーソナルな個人の物語が“ストーリー”化され 2010 年代以降のメディア史と反響する。

キム・クッキ
韓国・仁川生まれ。忠清北道・永同で育ち、釜山で短期間暮らした後、ソウルに定住した。韓国国内、あるいはこの広大な宇宙をさまよいながら、彼女は安住の地を見つけることのできない人々をめぐる物語を書いている。当初は意図していなかったものの、自身の物語が自然とこうした「さまよう人々」に引き寄せられていくことに気づいた。映画への変わらぬ愛に突き動かされ、彼女は今日も映画を作り続けている。

日本

ちいさなうりぼう

和田淳/digital/4min/2026

世界の四大アニメーション映画祭にノミネートされるなど、国際的に活躍するアニメーション作家・和田淳の新作。独特の「間」と、心地よい動きは本作でも健在だ。走ってはものにぶつかっていく「うりぼう」に、散歩中の犬、組体操の少年たち、コンビニでもめる人々などが絡み合い、日常の風景は奇想天外に変貌していく。

和田淳
1980 年兵庫県生。大阪教育大学、イメージフォーラム付属映像研究所、東京藝術大学大学院で映像を学ぶ。短編作品に『わからないブタ』(10)、『春のしくみ』(10)、『グレートラビット』(12)、『半島の鳥』(22)など。またゲーム、映像インスタレーション、TV アニメシリーズ、VR など短編映画以外での活動も増えている。

中国本土

赤地をゆく牛たち

カイウェン・レン/digital/27min/2025

夜の暗がりに浮かび上がる動物や人影、失われた人の気配を感じさせる室内の風景——。色調の抑えられた 16 ミリフィルムのフッテージに、白光が歌うかつての中国の流行歌「魂縈舊夢」や様々なノイズ音がコラージュのごとく重ねられる。私信のような欠落したテキストの断片が、不安に満ちた複雑な情感を呼び起こす。

カイウェン・レン
近年は 16mm フィルムやデジタルによる映像および写真の制作を通して、距離、集合的不安、個人的記憶をテーマに作品を制作している。彼の作品は、トロント国際映画祭、北京国際短編映画祭、サンディエゴ・アンダーグラウンド映画祭、Prismatic Ground Film Festival、RPM in Motion Film Festival などで上映されている。オーストラリアのモナシュ大学で映画学の学士号を取得し、カリフォルニア芸術大学(CalArts)のフィルム/ビデオプログラムで美術学修士号を取得した。

イギリス/香港

コンパクト・ディスク

リコ・ウォン/digital/39min/2026

香港民主化デモに当時 16 歳で参加し逮捕された青年たち。月日を経て親友同士再び集まった彼らは、自分たちにカメラを向け、当時の記録を収めたコンパクト・ディスクを再生する。しまい込んでいた記録/記憶を直視することの困難と向き合い、移ろいゆく社会と若者たちの現在地を率直に提示した、パーソナルなドキュメンタリー。

リコ・ウォン
ロンドンを拠点に活動するアーティスト、映像作家。現在、ロンドン大学ゴールドスミスのファインアート学科に在籍している。ドキュメンタリーとサウンドの間をさまよいながら作品を制作。激動の時代の香港で育った経験が、大きな政治的・社会的圧力のもとで生きる個人の人間的経験へと創作の焦点を向けるきっかけとなった。最新作『コンパクト・ディスク』は、コペンハーゲン国際ドキュメンタリー映画祭の New:Vision 賞および台湾国際ドキュメンタリー映画祭の Visionary Award グランプリを受賞し、コソボの DokuFest やチューリッヒの VideoEX 2026 にも選出された。



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