【東京】シアター・イメージフォーラム:10/1(SUN) 18:30、10/4(WED) 21:00
【京都】京都文化博物館:11/19(SUN) 17:30
【名古屋】愛知芸術文化センター:11/26(SUN) 15:45
6作品79分
「母さん、僕のこと憶えてる?」。優しい口調で、何度も繰り返される質問。母からの返答ははっきりしない。母親の薄れつつある記憶に呼応するように、白黒の16ミリフィルムで撮影された周囲の山々や河の風景は、多重露光やフォーカスアウトで滲んでいる。替え難い、失われていく瞬間を、愛おしむカメラで捉えたポートレート。
シャーリン・シンシン・リュウ
文学、絵画、前衛概念を基盤として多分野を横断するアーティスト、映像作家、執筆家。主にクラフト素材やミクストメディア、新旧テクノロジーの融合を用いて制作している。制作活動とは別に、カルアーツの大学講師、映画シリーズ「Threshold to Threshold」のキュレーター、Experimentalist Media Collectiveの創設者、B-Journalの編集者でもある。
ゴミが浮かぶ川面から一転、居間が映し出される。襖が開き、女が布団から起き上がる。そしてまた一転。広い空室で女が椅子を床に押し付けるようにギーギーと押す。日常と非日常のカットバック。やがて舞台は広い空室に–––。ドラム缶やバスタブなどのモノとダンサーがないまぜになって展開する実験的身体表現作品

nakice(奥野 美和 藤代 洋平
身体・人工物・自然物などを素材にインスタレーション、映像、パフォーマンスとその形跡を美術作品とするなど、形式を問わない表現方法にて活動。本作『ABITA』(2022年)はインスタレーション『ABITA@JINNAN HOUSE』にて展示され、nakiceとしては初の映像作品となる。
ヨルゲン・レスの“The Perfect Human”(1967)は、擬似科学映画的手法を使い「Perfect Human=完璧な人間」とは何か? という哲学的問いを投げかける13分のカルト映画。その映画のフッテージを機械学習で読み込み、さらにアナログ印刷技術で出力することで、本作品は印刷メディアからAIの時代をつなぐ「完璧な人間」のアーキタイプを彫り出そうとする。
リラン・ヤン
中国重慶出身。ボストンを拠点に活動するアーティスト、実験映像作家。レンズを使ったアナログメディアとデジタルテクノロジーを駆使し、都市・風景の神話、見える様・見えない様、覚えていること・忘れていくことにまつわる感情等を探求している。イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校でコンピューター工学の理学士号を、ロードアイランド・スクール・オブ・デザインで修士号を取得。
片思いの感情表現なのだろうか。教室の前の席に座る男子に向けて後ろに座る女子が指を這わせる。男子が振り向くと、サッと手を引っ込める女子。窓から身を乗り出して男子と並んで月を見ていると、月からは細い糸のようなものが落ちてくる–––。心的情景が次々と展開される手描きアニメーションだが、実写シーンにも注目!
ゼン・リ
LA在住の中国系アメリカ人のアニメーション作家。アニメーション制作を始める前は、建築デザイナーや実写の制作管理プロデューサーとして長年働いていた。作品では常に「中間」が表現されており、それは時に闇、ずれ、ゆがんだ現実、折り隠された感情への親和性を示している。現在はカルアーツで実験的アニメーションの修士号を取得中。
穏やかな陽光が降り注ぐ芝生の上で、ひとり黙々とベースの練習をしている人物。とぼけたベースの音階とともに聞こえてくるのは、彼を取り囲む自然音だ。タイトルは「Like A Work」という言葉の発声をカタカナ表記したもの。90年代末から個人制作による映像作品を手掛けてきた映像作家・能瀬大助による、2023年の軽やかな新作。
能瀬 大助
1997年、映像制作をはじめる。『日日日常』(1999)がイメージフォーラムフェスティバル2000で入選。2021年、ウクレレベースを購入。運指練習をはじめる。日々、スケール練習を繰り返しながら、音と動き(主に小指)の関係について考察中。
弟の死に顔に自分自身の死を感じた主人公は、自己の存在の不確かさへと思いを深めていく。IFF2011で大賞を受賞した川添彩の最新作で、内田百閒の短編小説「とおぼえ」と「冥途」から着想している。記憶と現実を行き来するように進む物語とフィルム撮影の光のゆらめきの中に生と死のあわいを表出しようとした野心作。
川添 彩
1989年横浜生まれ。多摩美術大学で青山真治氏に東京藝術大学大学院で黒沢清氏に師事。『きりはじめて、はなをむすぶ。』(2012)がイメージフォーラムフェスティバルにて大賞。『とてつもなく大きな』(2020)がカンヌ国際映画祭 批評家週間部門に選出。
